映画館沼にはまりたい人のために最低限回る必要がある映画館ガイド
こういうサイトを作っていると、どこの映画館で観るのが良いですかと質問される事があります。
私の回答は、家から一番近い映画館(シネコン)で観るのが良いですよと回答しています。月1回ぐらい映画を観る人は家から一番近いシネコンの会員になって、映画を6回観れば1回無料鑑賞できますし、イオンカード(ミニオンズ)を作れば、イオンシネマで年12回まで1回1000円+年18回までポップコーン/ソフトドリンク付き1回1400円で鑑賞できますし、セゾンゴールドカードプレミアムを作れば、対応するシネコン(TOHO,シネマサンシャイン,ユナイテッドシネマ)で月3回1000円で鑑賞できます。1年に1回以上使用すれば年会費無料の セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードのセゾンフクリコを使うとTOHOシネマズなどの映画チケットが1300円で購入できます。設備の良い映画館まで遠征するのはコスパとタイパが非常に悪いし、遠征のためにお金使うよりも、そのお金を貯めてバーチャルドルビーアトモス対応の有機ELテレビを買うと良いですよと。
あと2010年代以降に『JBLスカルプトサウンドシステム』が導入された新築のシネコンであれば音響が良いです。それでも、どうしても高い新幹線代や飛行機代を払ってでも遠征したい、映画館沼にはまりたいという人のために、自分の好みの映画館を探すために最低限行った方が良い映画館を書いておきます。ちなみに同じ映画を観ないと音響の比較はできませんので、同じ映画を観るようにしましょう。
1.イースタンサウンドファクトリー(ESF)のスピーカーを使用した映画館
TOHOシネマズプレミアムシアター(熊本サクラマチ除く)、109シネマズのSAIONなどイースタンサウンドファクトリー(ESF)のスピーカーを使用した映画館。今のジーベックス社が新設するシネコンで主流となっているESFのスピーカーを使用した映画館で、特にグレードの高いスピーカーを使用している映画館です。ESFのスピーカーは原音を忠実に再生することを目的に設計していますので、音響が悪い映画はそのまま悪い音響のまま再生されます。ですので映画によっては迫力が足りないなぁと感じる音になることも。
いつも通っているシネコンと聞き比べて違いが分からないという人は、これ以上の遠征をする必要はありません。
<主な導入館>
・TOHOシネマズプレミアムシアター(熊本サクラマチ除く)
・テアトルシネマグループodessa
・109シネマズ SAION→プレミアム新宿SAION -SR EDITION-
・新文芸座 BUNGEI-PHONIC SOUND SYSTEM
・ミッドランドスクエア シネマ MIDLANDQUALITY SOUNDSYSTEM 粋
・ごく一部のイオンシネマ(イオンシネマ新青森スクリーン1など)
イースタンサウンドファクトリーの映画館用スピーカーBWV Cinemaのオフィシャルサイト
2.川崎チネチッタのLIVE ZOUND
コンサート会場やライブハウスで使うd&b audiotechnikのラインアレイスピーカーを使い、ライブハウス「クラブチッタ」の音響スタッフが作品毎に音響調整を行って上映するLIVE ZOUND。地方から上京した時に、新幹線の東京駅・品川駅、羽田空港からも川崎駅・京急川崎駅まで遠征しやすいのもポイント。特別興行を除き追加料金無しでクリアーな音響と迫力の重低音が楽しめます。またスクリーン12のJBLスピーカーを使用し音響調整を行って上映するLIVEサウンドも良い音響が楽しめます。
※【要追加料金】LIVE ZOUNDは2025年9月から追加料金300円が必要になりました。
3.立川シネマシティ(シネマツー)bスタジオもしくはcスタジオの極上音響上映もしくは極上爆音上映
音響にこだわる映画館の先駆けとして有名な立川シネマシティ。最寄り駅が中央線の立川駅ということで、地方民からすると遠征に時間がかかるのが難点という事で川崎チネチッタのLIVE ZOUNDよりもオススメ度は下げています。東京駅から片道660円、約50分、往復すると割引料金で1本映画が見ることができる時間と費用がかかるため、遠征に見合う上映に出会えるかと言うと、そうでもないことが多いので。立川シネマシティと言えばスタジオaのメイヤーサウンドのラインアレイが有名ですが、会場規模とラインアレイ部のウーハーとアレイのバランスが悪く、最高の音響とは言い難い。オススメはシネマシティのKICリアルサウンドのオリジナルサウンドであるbスタジオ、極上音響上映で使われることが多いcスタジオです。ただ、極上音響上映でも当たり外れが大きく、極上音響上映の外れの時は遠征費かけて行った甲斐がなく普通の映画館で良かったなと思うことが多いので覚悟して行きましょう。
★【要追加料金】IMAXレーザー
2D追加料金700円。3D追加料金1200円かかるIMAXレーザー上映。邦画は2Kマスターのアップコンバートで額縁上映となることが多いので追加料金払ってまで見合うクオリティがあるかと言えば微妙です。特にアニメーション作品ではIMAXレーザープロジェクターのスペックルノイズが目立つため通常上映の方が画質が良いことも。IMAXレーザーのクオリティに見合うのはやはり洋画でIMAX認定デジタルシネマカメラで撮影された「Filmed For IMAX」作品は見る価値あり。クリストファーノーラン監督などのIMAXフィルム撮影された作品は日本で2箇所しか無いIMAXレーザーGT(大阪エキスポシティ・池袋)で見たい。音響もIMAX独自システムで、重低音が効いたサウンドです。最近、作られたIMAXシアターはDANLEY SOUND LABS社製のSynergy Horn(シナジーホーン)スピーカーを使っていて音質が向上していて、音響面はシナジーホーンを使ったIMAXシアターがオススメです。

(写真左:従来の中規模IMAXシアター用スピーカー/写真右:IMAXシアター用シナジーホーンスピーカー)
★【要追加料金】ドルビーシネマ
2D追加料金600〜700円。3D追加料金1100〜1200円かかるドルビーシネマ。ドルビービジョン(HDR)とドルビーアトモス音響の組み合わせで現在の日本では一番画質が良い上映方式です。難点は上映館が少ない事。
★【要追加料金】HDR by Barco
現在の日本では上映館がありませんが、海外で上映館がある最先端の上映方式。ドルビービジョンよりも良いHDR映像を提供します。



