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映画『ワン・バトル・アフター・アナザー』本物のビスタビジョン(35mm8P)フィルム撮影!世界4館でビスタビジョン上映!!、IMAX70mmフィルム上映、70mmフィルム上映もあり(日本ではありません)

米国では2025年9月24日公開、日本では2025年10月3日公開の映画『ワン・バトル・アフター・アナザー』(映倫PG12)。
フィルム撮影の画質を上げるため、本物のビスタビジョン(35mm8P)フィルム撮影で、何と、わずか世界3館(→4館に増えました)で本物のビスタビジョンフィルム上映が行われるとのこと。日本では、おそらくIMAX含めてデジタル上映のみです。

予告編の最後に『SHOT ON VISTAVISION』(ビスタビジョンで撮影)と書かれています。

本物のビスタビジョンとは何ぞやというのは下のXの投稿の画像を見て貰うと分かりやすいのですが、普通は35mmフィルムを縦に走らせて撮影するのですが、ビスタビジョンは35mmフィルムを横に走らせて撮影します、1コマが35mmフィルムの8穴(Perforation)分と大サイズになるため高画質で撮影・上映ができます。ビスタビジョンの設備が無い映画館用に、右の画像のような通常の35mmフィルム(35mm4P)も制作されます。

ビスタビジョン(35mm8P)は、現代ではIMAX70mmフィルム撮影までの費用はないが、高画質なフィルム撮影をしたいという場合にピッタリな撮影方法になりました。高画質なため、70mmフィルム・IMAX70mmフィルムに光学的に拡大してプリントする「ブローアップ」を行っても、ほとんど粗が分かりません。
撮影だけビスタビジョンという映画は最近でもあったのですが、上映までビスタビジョンで行われるのは貴重です。ちなみにサウンドは現代の70mmフィルム上映と同様dts方式です。本物のビスタビジョンで観たい方は海外旅行を計画しましょう。
ONE BATTLE AFTER ANOTHER公式Xに投稿された、IMAX70mmフィルム、70mmフィルム、VISTAVISIONで上映される映画館のリスト。ちなみに70mmフィルムはビスタビジョンをトリミングしたアメリカンビスタサイズブローアップ【1.85:1】サイズとなります。

わずか世界4館のビスタビジョン上映館の1つがクエンティン・タランティーノ監督がフィルム上映映画館を守るために購入した、ロサンゼルス・ハリウッドのビスタシアターで行われます。


ロンドンの『ODEON Luxe Leicester Square』では『VistaVisionで映画を体験しないと本物の映画マニアとは名告れない』『VistaVisionはネス湖の怪物のようなものです。巨大で畏敬の念を起こさせ、めったに目撃されません。もう一度チャンスが得られるかどうかは誰にもわかりません。』という記事を掲載しています。面白いので翻訳機能を使って読んでください。



日本ではどこの映画館で見るのが良いのかとなると、でかいスクリーンで見ることに意義がある映画ですので、IMAXがオススメです。VISTAVISION上映のアスペクト比は当時と違い【1.50:1】だそうですので、池袋と大阪エキスポシティのIMAXレーザーGTでは、VISTAVISION上映に近いIMAXフルサイズ 【1.43:1】での上映となります。遠征するのがつらい人は、お近くのIMAXシアターもしくはドルビーシネマ、大きいスクリーンのアメリカンビスタサイズ上映の映画館がオススメです。

本物のビスタビジョン上映の様子

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