業務用インクジェット印刷による増刷、講談社文庫『世界一の映画館と日本一のフランス料理店を山形県酒田につくった男はなぜ忘れ去られたのか』を読む
『世界一の映画館と日本一のフランス料理店を山形県酒田につくった男はなぜ忘れ去られたのか』は、プロデューサーと監督が買い上げ、デジタル少部数重版で300部のみ印刷。確かに本文はインクジェット。一般書店には出回らない。欲しい人は有楽町に走れ。売店はモギリ後だが、頼めば売ってくれるはず。 pic.twitter.com/746AwWv2Pv
— fringe (@fringejp) 2019年1月5日
重版出来! 劇場公開に合わせて、山形の八文字屋さんや一部劇場のみで販売されていた、#世界一の映画館と日本一のフランス料理店を山形県酒田につくった男はなぜ忘れ去られたのか が再版されました! 全国の書店でもお買い求め頂けます。2/9から上映の #名古屋シネマテーク #横浜シネマリン でも! pic.twitter.com/xz1jPB3Xlu
— 世界一と言われた映画館 公式 (@skt_green) 2019年2月8日
と、いうわけで、「世界一と言われた映画館 酒田グリーン・ハウス証言集(佐藤広一)」全国公開記念に増刷された『世界一の映画館と日本一のフランス料理店を山形県酒田につくった男はなぜ忘れ去られたのか (講談社文庫) 岡田芳郎 著』を購入しました。
先に電子書籍で読んでいて、後に紙の書籍を買ったのはこの本が初めてです。
業務用インクジェット印刷のクオリティを確認したかったというのもあります。
オンデマンド・少部数生産による出版新ビジネス(公益社団法人日本印刷技術協会)
https://www.jagat.or.jp/archives/20582より引用
講談社デジタル製作部部長の蓬田勝氏は、ふじみ野デジタルショートラン(DSR)工場から見えたPOD出版として以下のように話した。2012年、HPの連帳式インクジェットT300とミューラー・マルティニの製本加工システムを導入した。オフセット印刷と同等のクオリティを実現し、同じコード・同じ定価で販売することを目標としている。
現在、講談社文庫、吉川英治文庫や山岡荘八文庫などの重版や一部の新刊を製造している。また、グループの講談社サイエンティフィクの新刊、科学分野のカラー版書籍も製造している。
重版の場合は500部程度、場合によって100部から800部まで対応することもある。新刊に関しては3,000部程度を製造することもある。また、製品以外には200部程度のプルーフ本も作っている。
現在の生産規模は、初年度の3倍程度まで増えた。
→進化するインクジェット技術:講談社、日本初のフルデジタル書籍生産システム導入へ 〜 少部数生産合理化に着手 (印刷業界ニュース)
残念なのが値段で2010年9月15日発行の第1刷では税込700円でしたが、増刷版では税込1000円に値上がりしてしまいました(涙)。部数が出ないから、やむを得ないとは言え、ここは講談社の心意気で700円で増刷してほしかったところ。
街の本屋で購入した方が良いのは分かっていますが、ポイント還元の魅力には逆らえず(楽天カードなどのキャンペーン併用のポイントアップで10%還元)楽天ブックスで購入。注文から10日ほどで到着しました。
と、いうわけでクオリティチェックです。
奥付を確認したら「2019年2月1日第3刷発行」でした。カバー・表紙印刷は大日本印刷、本文印刷・製本は講談社です。
本文はインクジェット印刷でも問題無いクオリティですが、欲を言えば灰色のような感じなので、もっと黒いインクを使って欲しいところですが、裏写りの問題でこれぐらいの黒の濃さなのかなと推測。
カバーは大日本印刷なので普通の講談社文庫と変わりありません。
電子書籍版は文字データだけで味気ない目次ですが
紙の書籍版の目次は良いですね。あと、電子書籍版には収録されていない四釜裕子さんの解説が付いています。
電子書籍版は文字データだけで味気ない章の表紙ですが
紙の書籍は見栄えがする章の表紙です。ここはインクジェット印刷だと分かるムラが出ています。
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