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A FILM BY CHRISTOPHER NOLAN 『DUNKIRK』

ダンケルクは『A FILM BY CHRISTOPHER NOLAN』『THIS MOTION PICTURE WAS SHOT AND FINISHED ON FILM』 と書かれているのですから、まずはフィルムで観なくては、と思っていたのですがインターステラーの時の丸の内ピカデリーの上映があまり良くなかったので、今回は通常デジタル(DCP)上映版→IMAX次世代レーザー版→35mmフィルム版と見ることにしました。

と、いうわけで、マイカル茨木時代以来の今や大阪府唯一のTHXシアターへ。

ビフォー

アフター

ビフォー

アフター。なんということでしょう。『スターバックスコーヒー』が『コメダ珈琲』になっているではありませんか。

なんということでしょう。昔はスクリーンマスクを稼働させていたのに今はスクリーンマスクを稼働させていない映画館に成り下がっていました。

嫌な予感は的中して、シネスコスクリーンの上下左右に黒縁があるいわゆる額縁上映になっていました。
↓他館で休憩時間の予告篇上映時に撮影したシネスコスクリーンへの額縁上映の例

上映終了後に、上映担当者を呼び出してもらい(来たのは営業担当者)『米国での上映時シネスコスクリーンへ上下幅がいっぱいになるように映写機を調整するように映写技師へ文章が出ているはずだが』と抗議し、更にイオンシネマ本社へ電話で抗議しました。
私の他にも、おそらく本編上映中に退出して苦情を言った人がいたようで、次回上映から上下幅がいっぱいになるように映写機を調整しての上映になった模様です。私は、その恩恵に預かれませんでしたが。

移動して日本で唯一の大阪万博都市のたたみ324畳分の銀幕の映画館へ。
日本では上映することができないIMAX70mmフィルムが飾ってありました。

ダンケルク DUNKIRK(クリストファー・ノーラン)
[2017年米国・英国・仏蘭西・和蘭/配給=ワーナー/1時間52分/字幕=手描き風フォント縁取りあり]
1回目=シネスコスクリーンへ2.20 : 1 額縁上映/DCP 2K DLP 5.1ch/1300円/★★★(3/5)
2回目=IMAX次世代レーザー1.43 : 1(一部 2.20 : 1)/4K DLP 6ch/2400円/★★★★★(5/5)
3回目=ビスタスクリーンへ35mmフィルム投影(レターボックス)/35mmフィルム・ドルビーデジタル5.1ch/1400円/★★★★★(5/5)
4回目=IMAXデジタルシアター1.90 : 1(一部 2.20 : 1)/2K DLP 6ch/1900円/★★★★★(5/5)

◆まずは通常上映の感想を、やはり額縁上映は本編映像の上下左右の黒浮きが気になりますね。小画面に引きづられて音響もTHXなのに迫力不足に感じられ、もうちょっと音量を上げてほしい感じでした。良い映画なのに監督の意図通り上映されずもったいない。
通常上映の画角を確認してからIMAX次世代レーザー版を、大スクリーン大音響で見るダンケルクは先ほど見た映画とは全く感じが違う凄い映画になっていました。IMAXはスピーカーシステムが統一されているのでIMAX用に最適化された大音響が楽しめるのがメリットですね。上下の画面の広がりは確かに1.43 : 1で見た方が良いのですが、よほど映画館にこだわりがある人以外は遠征費用をかけてまで行く価値はないかな。近場のIMAXデジタルシアター(1.90 : 1)でも十分楽しめると思います。
ただIMAX次世代レーザーの料金が2400円で、IMAXデジタルシアターが2300円と言うのはIMAXデジタルシアターが高い感じがします。次世代レーザーを見てしまうとIMAXデジタルシアターの追加料金は+200円ぐらいが妥当なのではと感じてしまいます。
本編の感想は、これを今の時代にCGのVFXを使わずに実写で撮影出来るのはクリストファー・ノーラン監督ぐらいという凄い映像でした。全編IMAX70mmフィルム撮影したかったのでしょうが、狭く揺れが激しいムーンストーン号と汽車、撮影する光量が足りないと言うことで桟橋の一部のシーンが画角2.20 : 1の70mmフィルム撮影となったそうです。ムーンストーン号の船長、ダンケルクで指揮を取る海軍中佐の行動に涙が出ました。

そして、名古屋の35mmフィルム上映へ。
名古屋へ行くと山本正之先生 作詞・作曲の名古屋国の国歌「名古屋はええよ!やっとかめ」の通り、さすが未来の首都は凄いと田舎者は圧倒されます。

映画館が入っているミッドランドスクエア。カルティエやルイ・ヴィトンが入っていて、貧乏人が入っていっては行けない雰囲気を醸し出しています。ロビーではお嬢様のピアノ演奏会が開かれていて別世界です。
「すいません!すいません!」、「私のようなものがこんな高級ビルに侵入してすいません!」という感じです。

冒頭40分間もの間画面に傷(縦筋が入る状態)での上映でした。

フィルム上映のため予告無し映画泥棒無しで本編上映。

35mmフィルム版が上映されるシアター7。スクリーンマスクがありませんでした。

映写室


フィルム上映の感想ですが、冒頭40分間傷あり(縦筋が入る状態)、音響もエンディングでドルビーデジタルからアナログのドルビーSRに落ちる状態がありましたが、音量大きめで素晴らしかった。

いまいちな上映でしたが、それでも35mmフィルムで観る『ダンケルク』は良かったです。傷が入らない状態になってからの映写状況は良好で、素晴らしいフィルム画質を楽しむ事が出来ました。
画角がシーンによって変わらずシネスコで落ち着いた状態で見ることが出来るのもメリットです。
やはりフィルムの透過光の方が目に優しく良好な色合いを楽しむ事が出来ます。デジタル上映は、鏡で反射した光源の光を見るわけで、画像はシャープですが目に優しくない感じがします。

映画が終わったらスガキヤへ。名古屋駅地下のスガキヤは高級スガキヤなので、栄にあるスガキヤへ行きました。昔ながらのスガキヤでほっとしました。

肉入りラーメン400円という安さ。まあ、名古屋まで行かなくても楽天市場の寿がきや食品(生めん)Sugakiyaラーメン6食セットを購入すれば、いつでもあの味を楽しめるのですが、お店の肉入りラーメンは、そこでしか食べられませんからね。

遠征用に用意していた最後のムビチケを使うために、4回目はIMAXデジタルシアターへ。本当は通常DCP版をシネスコスクリーンへズームして上映する映画館へ遠征したかったのですが、上映時間やら鉄道の時間やら、いろいろ合わず断念しました。
IMAXデジタルシアターで観た感想は、わざわざIMAX次世代レーザーまで行かなくても、これで十分楽しめるなと感じました。
画角1.90 : 1(一部 2.20 : 1)での上映ですが、一部 2.20 : 1のレターボックスのシーンの違和感がIMAX次世代レーザー程ではなく、良い感じで見れるのがメリット。あと音響も劇場空間の体積が小さいため、IMAX次世代レーザーよりも濃密な大音響が楽しめるというメリットもありました。素晴らしかった。

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