太平洋フェリー『きたかみ』乗船レポート
人生初フェリー体験のレポートです。
本当は6月2日運航の『きそ』に乗船する予定だったのですが、5月31日にこんなメールが届きました。
仕方がないので翌日の『きたかみ』へ予約変更しました。
さて、自動車で仙台港へ向かうと、被災したキリンビール仙台工場あたりから信号機が消えています。まだ電気が復旧していないようです。また、がれきや曲がった電柱・信号機などの津波の被害もかなり片付けられていますがまだ残っていました。
復旧した仙台港フェリーターミナルで乗船手続きをします。あらかじめインターネット予約(基本運賃から10%引き(B・C期間は5%引き))しておいたので、予約番号を言って、車検証と予約に使用したクレジットカードを見せるだけで手続き終了です。乗船名簿に記入する手間がありません。
朝食付きのクルーズパックで1等客室30500円でした。搭乗券と朝食券と自動車のバックミラーの所につり下げる荷札のようなものが貰えます。
早速、自動車に乗って船首から車を入れます。そこから地下へ潜ってゆくような感じです。誘導されたのはGデッキ(2デッキ)でした。
係員の誘導に従って自動車を止めて、必要な荷物を持ってエレベータで客室へ上がります。エレベータ前には自分の車がどこにあるか書いた紙がありますので忘れずに貰っておきましょう。
受付で客室の鍵を貰い、早速205号室へ
2段ベットのコンパクトな客室です。BSデジタル放送を見ることができるブラウン管テレビ付きです。
トイレ・シャワー付きです。
部屋の窓のカーテンは夜間は開けてはいけないそうです。
ちなみに部屋の窓からの眺めはこんな感じでした。
荷物を置いて落ち着いたところで甲板(屋上)へ、眺めが良いです。出港からしばらく甲板にいたのですが、船のスピードが上がるにつれて風が強くなってきて寒くなりましたので展望通路へ降りました。
未だに津波で押し上げられた船がそのままになっているのが甲板から見えました。
さて、船内探検に向かうことにします。
自販機は割り増しが無く市場価格でしたので安心して買うことが出来ます。隣のヤクルトの自販機は商品の入荷が困難とのことで動いていませんでした。
オセロや将棋・囲碁・麻雀などの用具を借りることが出来ます。輪投げは無料。借りませんでした
トイレにはゲロ吐き台も完備で船酔いしても安心
NTTドコモの衛星公衆電話もあります。テレホンカードは使用不可でクレジットカードかコレクトコールを利用することになります。
ミニシアター(ビデオシアター)もあります。ちなみにパナソニックの液晶プロジェクターPT-LB80と松下のRAMSAスピーカー(スクリーン下のセンタースピーカーだけはビクター製)を使用していました。
スクリーンが小さいので最前列中央が特等席です。観たい映画を上映していなかったので映画は観ませんでした。
船内に空室があれば差額の支払いで船室をアップグレードすることも出来ます
太平洋フェリーの楽しみのひとつにラウンジショーがあるのですが、震災の影響でラウンジショーはありませんでした(泣)。代わりに映画が上映されていました
クルーズスタッフの写真もラウンジショー出演者が空欄です(泣)
ミニゲームセンターもあります
何故か麻雀ゲームが多いです
UFOキャッチャーもありました
さて、お待ちかねの夕食です。
クルーズパックには夕食がセットされていないので別途支払い。クレジットカード(VISA・Masterのみ)が使えます。懐かしいインプリンタを使った手書きの伝票が貰えます。
レストランはバイキング形式です。人気のステーキコーナー。あっという間に肉が無くなってゆきます。
全自動おしぼり機も完備
お寿司もあっという間に無くなってゆきますが、すぐに追加されるので慌てなくても大丈夫でした
お茶は粉末茶
メインディッシュもどんどん無くなってゆきますが、すぐ追加されます
パンもオーブントースターで焼き放題です。ご飯やうどんもあります(写真取り忘れました)
デザートは「苺カットケーキ」「黒糖蒸しまんじゅう」「フルーツ in レアクリーム杏仁」、あと冷凍庫にアイスがありました
メニューが豊富なので食べ過ぎないように注意が必要な夕食バイキングでした。
出航前に船長がアナウンスで「揺れます」と言っていたのですが大丈夫だろうと思っていたら、夕食を取っている途中で船酔いが来ました。根性で満腹になるまで食べて、食後に売店へ行って酔い止めを買ってすぐ飲みました。売っていた酔い止めは液剤の酔ってからでも効くという「センパア液」でした。
酔い止め薬を飲んで、客室へ戻りすぐ寝ました。寝ている途中にかなり大きな揺れが来ましたが気にせずに寝ます。
午前2時頃に目が醒めて、船酔いもすっかり治まったので大浴場へ。こんな時間なら貸し切りも夢じゃないかもと思っていたら他に2人もお客さんが入っていました。貸し切りにならず残念。お風呂の温度は高めでした。
甲板へ上がってみたら、濃霧で星空を見ることが出来ませんでした(泣)。
船室へ戻って、ダメモトでFOMA(ウィルコムCORE 3G)を使ってみたら岩手県沖で以外と電波が入ったのでネットサーフィンをしながら暇を潰し、電波が入らなくなったところで再び寝ました。あ、当然ソフトバンクモバイルのiPhone4は圏外です。
テレビの9chでは現在のおおよその位置を知ることが出来ます
テレビチャンネル表。2chにはBS11が入っていました
さて、朝食です。
夜ステーキコーナーだった場所では、謎の肉を焼いていました。謎の肉ということもあってあまり人気がないようでした(謎の肉=ハンバーグを棒状にしたものでした)
コーンフレークもありました
朝食時間は短いので大混雑です
ドリンクバー
夜と朝ではパンの種類が違うようです
スープドリンクバーもあります
最後に記念スタンプを押して下船です。苫小牧港11:00到着ですが、車を外に出す順番待ちで港から出たのは11:30頃でした。
初めてフェリーに乗りましたが楽しかったですね。仙台から北海道に行くのであれば北斗星やカシオペアの狭い個室寝台で閉所恐怖症になるよりも太平洋フェリーの方が安くて快適ですね。まあ、船が揺れなければという前提が付きますが。
飛行機のようなスピード旅行ではなく、ゆったりとした旅を楽しみたい方は一度フェリーの旅を試してみてはいかがでしょうか。
(太平洋フェリー関連記事)
→太平洋フェリー『いしかり』乗船レポート
→太平洋フェリー『きたかみ』が2019年に新造船に交代するので乗りに行く
→太平洋フェリー『ニューきたかみ』のエコノミーシングルに乗る
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